パターン認識-最近傍法-
人間の学習で最もわかりやすい手法は丸暗記だろう。パターン認識においても類似の手法があり、観測されたパターンをすべて記憶し、条件が与えられたときにその中から最も近いと考えられるデータを引っ張り出す手法を最近傍法という。
~FXトレーディングを経済学に基づいて理論的に考える~
テクニカル分析
人間の学習で最もわかりやすい手法は丸暗記だろう。パターン認識においても類似の手法があり、観測されたパターンをすべて記憶し、条件が与えられたときにその中から最も近いと考えられるデータを引っ張り出す手法を最近傍法という。
ある情報(パターン)xが与えられたときに、そのデータが所属するカテゴリyを変換規則y=f(x)を用いて推定することをパターン認識という。当然、変換規則y=f(x)は不明であるため、観測されるデータ(パターン)から何らかの方法で推定する必要がある。
流動性の高い通貨ペアというのは大体限られており、任意の通貨ペアの価格データというのはそれらの合成から推定することになる。流動性が低かったり、取引自体がない通貨ペアの価格データなど必要なのかという疑問も生じるが、チャート等で比較したい場合もないわけではないだろう。
状態空間モデルとノンパラメトリックなアプローチとの大きな違いは、前者は将来の予測値を算出できることだろう。一般的なテクニカル分析が将来の予測値を算出することができないのは、アプローチとして内部の状態が法則性を持っていると仮定していないことによる。
もしかしたらテクニカル分析では、ツールの予測能力に大した意味はないのかもしれないと言ったが、それを扱わないことには何も始まらないので、一般的なテクニカル分析が何を推定、予測しているものなのかを定式化する。
デイトレードやスイングトレードといわれる期間が短い取引では、日々の値動きの特性や傾向を利用して利益の獲得を目指す戦略がとられる。この価格の動きの特性や傾向を抽出するための統計的な分析を総称してテクニカル分析といってよいだろう。